めくるめくひめくり




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うなぎは洪水の神たりえるか。
つい先日、某所でウナギと三嶋さまの関係とか、ちらっとみかけて。
個人的にいろいろ調べてみたら、わりとおもしろかったので。。

要するに、たどりついたところはこんなところです。
→うなね神。
詳しい具合は、こんな風になっているみたいですね。具体例として、北上川流域の研究をご紹介。


聖和学園短期大学  北上川流域の歴史と文化を考える会
の研究で、かなり判明していることのようなのですが。


謎の湧水信仰ウンナン。
以下引用。

・ウンナン信仰には多く落雷伝説が伴うこと、石を御神体としていることから、湧水信仰と竜神信仰との絡み合いを明らかにした。
・ウンナン社にはウナギを食べないという禁忌が存在するのが本来的とする説は誤りであり、それはむしろウンナン信仰の後発地帯のものと見るべきことが明白になった。
・虚空蔵菩薩信仰がウンナン信仰を生み出したという説は誤りであり、北上川中流域と下流域で信仰圏が分かれた時期にウンナン信仰が小規模水田開発を伴って発生したと推定できることを指摘した。
・中世に存在したウナネ社がウンナン信仰に発展した可能性を指摘した。
引用おわり。

ということで、おそらく三嶋さまとウナギの結びつきと云うのは、割と近世以降で、しかも後発的ななにか。
らしいことはうっすらと…。
虚空蔵菩薩信仰と云うのは、その後いろいろ混じって場所によっては妙見さまだとか、いろんなことになって、ウナギをたべると目がつぶれるだとか、そんな俗信を誘発させているようですね…
ヤツメウナギだったら、ちょっとわかる気もするがね。。
うなね社が次第に諏訪信仰と途中で吸収合併していって、地域によってはお諏訪さまになっている場合もあるそうです。
少なくとも戦国期あたりにはそんなふうにして、うなね社自体はなんとなく表向きではなくなっているそうです。

で。
さきのウナギと三嶋さまの関連なんですが、もしかすると、こちら方面からちらっと流入したりしてないかな。なんておもいました。
名張の式内社 ―ウナネ神とナヰの神―
伊賀の方にはこのうなね社についての記録があるので、わずかな手がかりですが。
このナヰというのは、あれですか、大地震か、何かですか…?
「ナ」は地。「ヰ」は居。なのだそうですよ。
なゐ震(ふ)り、なゐ揺(よ)りと云うことばの使用法でしたが、後々なゐだけで地震を表すようになりました。
うなねのことですが、こちらは、
名張川に面する弁天岩という巨岩の上にまつられ、「うなり社」または「みなり社」と呼ばれていたそうです。地元の宇流冨志祢神社が今は春日さまを祀りますが、以前はこのうなね神をお祀りしていたようです。
古い神様ですから、其の他いろいろな神様とセットになったりもして、表舞台から姿を消しています。

東京の世田谷にも宇奈根と云う地名がありますが、これも、『武蔵名勝図会』に、
「上古の世には海比(うない)と号せしにや。万葉の古詠などにもありけり。それより唱えを転じてウナニともいいけるや。上古には溝渠をウナニと唱へける由」
とあったりもします。
他に、宇奈根神という穀物の神様説、畦目(うなめ)、畝目(うねめ)からつけられたとする説がいろいろあるようです。
宇奈=うなぎ。
そんな流れで、いつしか池等に棲むうなぎが、水神の代わりのような役を付されたのかもしれないですね。



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: 民俗学メモ : 14:07 : comments(0) : trackbacks(0)










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